2024/09/12 歌謡曲が好き もくたま特集 仁藤優子 80年代歌謡曲 楽曲紹介

仁藤優子さんのシングル楽曲を聴いてみる


目次
  1. 1987年06月17日 おこりんぼの人魚
  2. 1987年09月17日 秋からのSummer Time
  3. 1988年02月03日 センチメンタルはキ・ラ・イ
  4. 1989年12月05日 そのままの君でいて
  5. 1990年10月21日 パールカラーにゆれて
  6. 配信

今週のもくたま特集は1987年デビューのアイドル仁藤優子さんを聞いていきます。
華奢な見た目とは裏腹にパワフルなボーカルと歌唱力が備わった新時代のアイドルだなぁとデビュー当時は見ておりました。1987年デビューのアイドルは森高千里さんや立花理佐さんなど、ビジュアル面だけでなく音楽性や楽曲に尖った方が多くて、やはり少し時代が変わった感があります。

アーティスト検索:仁藤優子
https://www.thursdayonion.jp/search.php?aid=QSnsb1cTirb%2F10GrdBxm8A%3D%3D

それでは早速デビュー曲から聞いていきましょう。初めて聞いたら少し驚く巧さとか声質を楽しんで欲しいのであります。初見大事!

おこりんぼの人魚
仁藤優子
2011/5/18

1987年06月17日 おこりんぼの人魚

楽曲はラジオでよくかかっていまして、満を持してザ・ベストテンのスポットライトに登場したのは1987年7月9日になります。緊張はしていたのでしょうが堂々とした歌いっぷりでありました。
サビ頭で気持ちよさそうなですし、それでいてアイドルアイドルしていなくて、特に「波間へと逃げたの〜」がいいんですよね。あくまでも「怒ってる人魚」ではなくて「おこりんぼの人魚」ですから、やっぱり極端にならないほうがいいんです!

Track:1 おこりんぼの人魚
作詞:夏目純
作曲:佐藤健
編曲:入江純


B面も夏!ですね、この曲も「あなたー」なんてご本人も気持ちよく歌ってたんじゃないかなぁ。デビュー曲の歌詞カードに基本なプロフィールですが趣味は「レコード鑑賞」となっています。もちろん天性のものもあるんでしょうけど、いろんな楽曲を聴いて自分の歌唱に生かしている感じが幼いながらに感じられて、今聞いても彼女はこのあと歌手として大成したんじゃないかなぁと思わせるものがあります。
デビュー曲の時点でCM3本、テレビのレギュラーにドラマも出演していて、只者じゃありません。

Track:2 灼熱SEASON
作詞:夏目純
作曲:杏里
編曲:入江純

灼熱SEASON
仁藤優子
2011/5/18 482831487


秋からのSummer Time
仁藤優子
2011/5/18 482831487

1987年09月17日 秋からのSummer Time

2枚目のシングルです。個人的に好きな楽曲でありまして、今でもふと検索しています。アニメのエンディングテーマだったんですね。なんか切なくなる歌詞と、素直な歌い方、そしてBメロの表現力とか、なんか男の子心にヒットするんですよね。
そして、少しアイドルらしかぬ小悪魔的なジャケット写真がそそります。年齢より大人っぽく見えつつも、歌った姿はそうでもない、女優さんですよ!

Track:1 秋からのSummer Time
作詞:麻生圭子
作曲:中崎英也
編曲:若草恵
「新ダーティペア」エンディングテーマ

この頃、私は地元ラジオ局の入りが悪かったこともあって東京ニッポン放送の「ヤングパラダイス」を聞いておりまして、その1コーナーで長くDJをやられていて、結構きわどい、アイドルらしかぬ発言もよくしていた印象があります。
B面は少しだけ高めで歌いにくそうな感じがありますが、それでも頭サビですし、少しだけ説明じみた歌詞もセリフのような溶け込み方です。少ししっかりものなラジオも含めて、当時やっぱり気になるアイドルの1人ではあったんですよね。

Track:2 テンダネス
作詞:三浦徳子
作曲:谷口守
編曲:小林信吾

テンダネス
仁藤優子
2011/5/18 482831487

ファーストアルバム「SUMMER STREAM」を10月21日に発売、歌手、ボーカリストとしての仁藤優子さんをこの後も楽しめると信じて疑っていませんでした。結果オリジナルアルバムとしてはこの1枚だけが制作されています。
このアルバム、まず、ジャケット写真がすごく可愛いんですよ。そして、1曲目からいいんですよ。すでに若干声が出にくくなっていることは伺えますが、この当時のアイドルのアルバムの中では楽曲も練られて、そして、歌唱力のあるいいアルバムと思います。いやぁ、簡便に聞けないのがねぇ。

この年の年末賞レースでは日本歌謡大賞で立花理佐さんとともに優秀放送音楽新人賞を受賞、ただ、このときには既に原因のわからない喉の不調で満足に歌えなかったと最近のインタビューでは語っています。

2024.04.18 原因不明“声の病”で歌手断念 元人気アイドルが約30年ぶりのステージに「あの頃がよみがえりました」
https://encount.press/archives/611163/

この2枚の楽曲はその後8cmシングルCDとして再発売もされています。CD黎明期のこのような対応をしているアーティストは限られていますので、仁藤優子さんがプッシュされていたこともわかるというものです。

センチメンタルはキ・ラ・イ
仁藤優子
2011/5/18 482831487

1988年02月03日 センチメンタルはキ・ラ・イ

3枚目のシングルです。少しイメージを変えた2年目の楽曲はレコーディングの段階でも声がうまく出せなかった感じが録音されているようにも見えまして、楽曲の方も高音を抑えてサビの方が低いという楽曲になっています。うまく処理していて、それが大人っぽい魅力も出しています。しかし、歌番組にもなかなか出ることもできないわけで、少なくなったとはいえまだまだ家族で歌番組を見るという時代の中でどうしてもセールスを伸ばせなかったというのがありましょう。曲自体はドラマなどのタイアップがあってもよさそうな感じではあるのですが。

Track:1 センチメンタルはキ・ラ・イ
作詞:吉元由美
作曲:岸正之
編曲:船山基紀

仁藤優子さんのこの3枚目のシングルは初回プレスで購入した場合応募券がついていてアルバムとビデオの3枚集めることで記念品がもらえるキャンペーンが行われていました。
B面の楽曲もとかく無理な高音を出さないような楽曲で作られていますが、それでもサビの「OUTSIDE」が出しにくいんだろうなぁと思わせます。これまでの2枚のシングルとイメージが違うこともありますし、どうしても上手く聞こえないというのもあって、御本人が最も辛かったろうとは思いますが、ファンも辛かったんじゃないでしょうか。
それでもラジオなどのレギュラーは続いていて、歌以外の活動を模索することにはなっていきますね。

Track:2 瞳は夜を超えて
作詞:松本一起
作曲:中崎英也
編曲:船山基紀

瞳は夜を超えて
仁藤優子
2011/5/18 482831487


そのままの君でいて
仁藤優子
1993/12/21 482831487

1989年12月05日 そのままの君でいて

半年以上リリースの間隔が空いています。もちろんその理由は本人の喉の調子が悪かったこともありましょう。アニメの主題歌としてリリースされたこの楽曲はイントロが印象的で疾走感もあり、そして、どこか物悲しく歌う仁藤優子さんが素敵だなと思える楽曲になります。もちろんキーなどの配慮はあると思いますが、とても聴きやすく覚えやすく、そして歌詞も歌にも鼓舞される楽曲です。
CDのジャケとはアニメキャラクターなのですが、歌詞カード面には少し大人の仁藤優子さんも載っていて、本当ならば歌手としてまだまだ多くの楽曲が発売される予定だったんじゃないかなと思わせれれて、少し悲しくなります。
アニメとしても過去のものが見直されている中この楽曲も継がれていっているのではないでしょうか。

Track:1 そのままの君でいて
作詞:森由里子
作曲:羽田一郎
編曲:船山基紀
NTV系アニメ「機動警察パトレイバー」オープニングテーマ

2トラック目は仁藤優子さんではなく、アニメのエンディングとして「KISSME QUICK」が歌っている楽曲です。ちなみにバンドのようなのですが、他の楽曲が検索されず、CDのメンバー写真も男性二人という、ちょっと謎な方々です。アニメ主題歌ですので、関係の方だったのかもしれません。

Track:2 MIDNIGHT BLUE(KISSME QUICK)
作詞:TAKE
作曲:TAKE
編曲:KISSME QUICK
NTV系アニメ「機動警察パトレイバー」エンディングテーマ

MIDNIGHT BLUE
KISSME QUICK
1993/12/21 409988154

1990年になって、山口百恵さんのカバー曲であるミニアルバム「EASTER」を2月に発表します。
1. プレイバックPart2
2. シングルメドレー:としごろ・青い果実・禁じられた遊び・春風のいたずら・ひと夏の経験
3. 絶体絶命
4. 乙女座宮
5. 謝肉祭
という、山口百恵さんの代表曲を歌っております。
このアルバム、ど頭から驚くこと請け合いです。大きくアレンジを変えたプレイバックPart2では「馬鹿にしないでよ」が本当に怒りを持っているように思えるのです。声の調子もデビュー当時とは言わないまでも、かなりよくなっているように聞こえます。WINK的なアレンジな絶体絶命とかこの当時の空気が見えるようで面白いですね。

パールカラーにゆれて
仁藤優子
2011/5/18 482831487

1990年10月21日 パールカラーにゆれて

そして、最後のシングル楽曲になります。「EASTER」に含まれない、山口百恵さんの「パールカラーにゆれて」をカバーしています。アルバムに入らなかったとはいえ同時期にレコーディングしているのではないかと思います。

Track:1 パールカラーにゆれて
作詞:千家和也
作曲:佐瀬寿一
編曲:山本健司

B面は「ロックンロール・ウィドウ」です。どこか本人もこれが最後の楽曲とわかっていてレコーディングした楽曲ではないかと思います。「センチメンタルはキ・ラ・イ」を混ぜているのは、本人の中でもこの楽曲がうまく歌えていなかった、再度歌いたかったという思いがあるのかもしれません。

Track:2 センチメンタルはロックン・ロール
作詞:阿木燿子・ 吉元由美
作曲:宇崎竜童・ 岸正之
編曲:山本健司

センチメンタルはロックン・ロール
仁藤優子
2011/5/18 482831487


配信
残念ながらSpotifyやYoutubeMusicなどでの配信が無く簡単に聞くことはできないようです。iTunesでは楽曲の購入ができますので当サイトでもさわりを紹介できるわけですが、是非シングル楽曲も含めて配信をお願いしたいところです。

今思えば、仁藤優子さん、年齢より大人っぽく、そして(あくまで印象として)少し生意気そうな気の強い子に見えまして、逆にそれがアイドルアイドルした楽曲よりも少し大人っぽい楽曲を歌わせることに繋がったんじゃないかなとも思います。
既に喉の調子が悪かった3枚目のシングル「センチメンタルはキ・ラ・イ」の楽曲として無理に盛り上げない感じとか、アニメ主題歌ではあるけれど警察組織とか社会問題とかを取り上げ少し大人向けなアニメの主題歌だった「そのままの君でいて」もいいなぁと思わせるものがあります。
そう思うとわずか5枚のシングルの中に前期後期があって、印象が違って楽しめるとも言えましょう。

仁藤優子さんは90年代は女優として2時間ドラマでよく見かけており、現在も活動中です。先日アイドルイベントで歌いになったという事も聞いております。

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