2024/09/05 歌謡曲が好き もくたま特集 クリッパー 70年代歌謡曲 楽曲紹介

クリッパーのシングル楽曲を聴いてみる


目次
  1. 1978年05月01日 あいつのストリート
  2. 1978年08月21日 キャットマン・ディスコ
  3. 1978年12月05日 BOY
  4. 1979年05月頃 ディスコ・ダック
  5. 配信

今週のもくたま特集は1970年代後半、颯爽と日本の歌謡界に現れたものの、2年ほどの活動で去っていったグループ「クリッパー」を聞いていきたいと思います。

フィリピン出身のセラノ家の5人兄妹でフィリピンの歌謡界で「ネイルクリッパー」としてデビューしており、日本の芸能関係者が悪く言えばフィンガー5の二番煎じ的にデビューさせたとされています。
ちなみにフィンガー5は1972年デビュー(ベイビーブラザーズとしては1970年)で1973年から74年にかけて大ヒットしていますが、1978年には実質的に解散しています。

アーティスト検索:クリッパー
https://www.thursdayonion.jp/search.php?aid=W0nrYaV%2BWlXbvGfXNwvQXg%3D%3D

日本でのキャッチフレーズは「天使のハーモニー」でした。メンバーは
Diana(ダイアナ)
Dennis(デニス)
Noel(ノエル)
Warren(ウォーレン)
Jon Jon(ジョンジョン)
という5人です。長女ダイアナさんと4兄妹というメンバーですが、長男デニスさんが1965年生まれで当時13歳で変声期前のこの時期だからこそともいえます。4男のジョンジョンさんは当時9歳、そしてさらに次女のMitchie(ミッチー)さんも含め8人という大家族でこの時期日本に在住し活動しています。
それではデビュー曲から聞いてみましょう。

あいつのストリート
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2014/3/24 1537160490

1978年05月01日 あいつのストリート

おお格好いい!ちょっと舌足らずな日本語は基本ですが、それ以前にコーラスが綺麗です。楽曲イメージよりも綺麗なんですよ。
「可愛いお尻がプリプリプリ」ですが、それよりも「スートーリーイートー」がいい!ボーイソプラノって、そう思うとあまり日本の歌謡曲では珍しいのかもしれませんね。

Track:1 あいつのストリート
作詞:伊藤アキラ
作曲:都倉俊一
編曲:都倉俊一

B面は家族のお話、でも、実際は兄弟は6人というのはこの時点では伏せられてたんですかね。「僕が出てこなきゃ〜」の高音フレーズはデニスさんと思いますが、いやぁ、いい声です!この2曲は聞いたことがあったと思いながら聞き始めましたが、こんなに良かったんだね。

Track:2 OH!キョーダイ
作詞:伊藤アキラ
作曲:都倉俊一
編曲:都倉俊一

OH ! キョーダイ
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2014/3/24 1537160490


キャットマン・ディスコ
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2014/3/24 1537160490

1978年08月21日 キャットマン・ディスコ

2枚目のシングルはメインボーカルがダイアナさん。ディスコ歌謡で格好いいです!この曲の方が個人的に印象が強くて、子供心にこのタイプの曲が好きだったんだなぁと思います。「この世はお金!さぁ稼ぎましょ!やるか!」です。

Track:1 キャットマン・ディスコ
作詞:伊藤アキラ
作曲:都倉俊一
編曲:都倉俊一

B面はガラッと印象が変わって、なんか神妙な歌詞になりますね。「ふたりに翼があれば」と先への不安を並べていきます。でも楽曲自体はそこまで悲壮感がないので軽く聴ける感じになっていますね。
これ、歌詞の意味を教えられて歌っていたんでしょうか。でも5人の重なる声は魅了されますね。気持ちよくなってきます。

Track:2 悲しみの翼
作詞:伊藤アキラ
作曲:都倉俊一
編曲:都倉俊一

悲しみの翼
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BOY
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2014/3/24 1537160490

1978年12月05日 BOY

3枚目のシングルです。怒涛の1978年が暮れていこうとしています。そしてアルバムの制作も進んで、もう一歩ステップアップしていきたいというのが感じられます。子供に歌わせるには大人っぽい楽曲で、そして、コーラスの響きを考えて作られた楽曲なのでしょう。特にデニスさんの高音が響いて、それが長くは続かないことを考えると、この一曲を録音できたのはある意味奇跡なのだと思うのです。
オリコン100位以内に入っていることもあって、認知されたというか、フィンガー5とは違うコーラスグループとしての未来なんかも期待されていたんじゃないでしょうかね。

Track:1 BOY
作詞:島武実
作曲:都倉俊一
編曲:都倉俊一・田辺信一

冬の午後に、大人な楽曲を子供が歌っている、そんな情景が見えます。「愛」というのがどのように理解できるのかはわからないけれど、少しフォーク的に卒業ソングの一つとしてリリースしたんでしょうかね。ダイアナさんの歌唱がなんか泣けてきます。いい声だなぁ。ソロでの活動なんかもどこか周りでは検討していたんでしょうかね。

Track:2 プリズムの午後
作詞:島武実
作曲:都倉俊一
編曲:田辺信一

プリズムの午後
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唯一のアルバム「BOY」を12月21日に発売します。現在はこのアルバムにこの後発表する未収録のシングル2曲を加えた14曲の仕様で配信されており、日本で発表した楽曲はすべて配信で聞くことができます。
このアルバムはB面側の宇宙のファンタジーとか、ダンシングクイーンなど英語でのコーラスの方がやはり気持ちよく聴けます。とはいえ英語を話せたのは長女ダイアナさんだけだったようですが。いやぁ、実力派ですよ。日本語詞のイメージで聞くと驚くと思うんです。本当に。2年で帰国してしまうには惜しいというか、変声後のアルバム聞いてみたいですね。

ディスコ・ダック (日本語ver.)
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2014/3/24 1537160490

1979年05月頃 ディスコ・ダック

最後のシングルになります。ちょうどデビューから1年です。Rick Deesのカバーになります。上記アルバムに英語歌唱版も配信されていますが、シングルは日本語です。とはいえ「インベーダーもびっくり」とは、ちょっと・・・
この曲でウケると思っていたかどうか、本人たちがこれがいいと思っていたかどうかもわからないところですが、コーラスのいい部分が少しスポイルされていますね。ちなみに「合いの手」は多分次男のノエルさんと思うんですが、このあと少し野太い感じの声になってるようですね。

Track:1 ディスコ・ダック
作詞:Rick Dees
作曲:Rick Dees
編曲:田辺信一
日本語詩:息吹圭一郎

B面、こちらのほうがずっと好きですが、やっぱり前年に比べると長男デニスさんの声が変わりかけで参加してないんじゃないのかなぁ。こちらはVST & Companyというグループのカバーですが、ちょっと原曲を聴けていません。ディスコでしたらこちらの方がずっと好みであります!

Track:2 クリスタル・リバー
作詞:M.Sotto・J.M.de Leon
作曲:M.Sotto・J.M.de Leon
編曲:田辺信一
日本語詩:息吹圭一郎

クリスタル・リバー
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2014/3/24 1537160490


配信
アルバム「BOY」+2として日本での発表曲はすべて聞くことが可能です。
フィリピン帰国後も変声期を迎えた長男デニスさんと次男ノエルさんに変わり、長女ダイアナさんと三男ウォーレンさんをメインボーカルに1980年頃までは活動していることがわかります。
当時の現地での楽曲は1曲だけ配信があるようです。声がすっかり変わっていますが、こちらはこちらでいいですね!


Facebookでは2019年頃までは5人が活動している姿を見ることが可能です。2018年には来日しているようですね。

Gloria
Nailclippers
1996/12/15 1029838152

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