2024/05/23 歌謡曲が好き もくたま特集 大江千里 80年代歌謡曲 楽曲紹介

大江千里さんの1980年代シングル楽曲を聴いてみる


目次
  1. 1983年05月21日 ワラビーぬぎすてて
  2. 1983年08月25日 ガールフレンド
  3. 1983年12月01日 ふたつの宿題
  4. 1984年03月05日 BOYS & GIRLS
  5. 1984年07月21日 ロマンス
  6. 1984年11月01日 十人十色
  7. 1985年03月06日 REAL
  8. 1985年11月01日 フレンド
  9. 1986年02月26日 コスモポリタン
  10. 1986年10月22日 きみと生きたい
  11. 1986年12月01日 Bedtime Stories(12インチ)
  12. 1987年05月21日 YOU
  13. 1987年12月02日 POWER(12インチ)
  14. 1988年06月22日 GLORY DAYS
  15. 配信

当サイトの「もくたま特集」ではサイトに詳細入力やiTunes楽曲リンクを登録した方から、そのデビューから主に1990年代までの最後のシングル曲までをA・B面通しで聞いてみようという趣向で行っております。
もちろん自分でレコードやCDを持っていて楽曲を聞くことができればいいのですが、多くの新しく昭和歌謡、平成歌謡に触れる方にはそれではハードルが高い。ですからサブスク配信が進んでいる方を紹介しているという感じです。

そうすると、女性歌手のみなさんは新たな配信開始なども多く紹介しやすいのですが、なかなか男性歌手のみなさんは、特にアイドルを中心に配信されておらず、ネットをさまよっても聞けないことが多々あるわけで、どうしても女性歌手を紹介することが多くなってしまいます。様々な事情がありましょうが、男性歌手、特にアイドルのみなさんと関係者の皆さんの奮起を期待しています。

今回は1983年にデビューされた大江千里さんを特集します。
大江千里さんはなかなかデビューができなかったようで、STVラジオでの度々登場していてお名前は記憶があって、結構曲もかかっていました。「私の玉子様、スーパースターがコトン」というキャッチフレーズでデビュー。どこかアイドル的な面もありましたがデビュー曲から自身の作詞作曲された楽曲です。
大江千里さんは1990年代2000年代も活動を続け、また、楽曲提供者としても活躍、2008年からは渡米し2012年ジャズピアニストとして現地でデビューされて今も精力的に活動されています。

アーティスト検索:大江千里
https://www.thursdayonion.jp/search.php?aid=KF6KyzoHUq5xuONPCMh5Tg%3D%3D


その楽曲の数は非常に多大ではありますが、今回はデビューから1988年までの、約5年間に発売された楽曲を聴いていきます。1989年に多くの楽曲はCD化されていますので、比較的入手はしやすいとは思います。配信では基本的にアルバムのみですので、一部がシングルとは異なるアレンジだったり、B面曲が配信されていなかったりします。

それではデビュー曲から聞いていきましょう。

ワラビーぬぎすてて
大江 千里
2013/7/17 1536770535

1983年05月21日 ワラビーぬぎすてて

声の印象がちょっと違うデビューシングル。声が高いですね。でも、そのボーカリストとしてはデビュー当時にかなり高度であったことがわかりましょう。デビューアルバム「WAKU WAKU」との同時発売ということもあって、シングルはプロモーションと割り切っていた感じもします。
「ワラビー」は靴ですね。クラークス社の今も変わらないスタイルの靴。80年代中頃の若い男の子はバッタものも含めてみんな履いてたような印象があります。たしかにそのまま海に行くのは靴も勿体無いですし、それを脱ぎ捨ててデートするのが格好いい。裏ジャケットにもらしい靴のイラストが描かれています。ちなみにレイバンも出てきますし、当時の若いにいちゃんのスタイルが想像できます。そしてそれはすごく格好いいわけでもなくて、ちょっと奥手な男の子の想像みたいな気もしちゃうのよね。

Track:1 ワラビーぬぎすてて
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村憲司

そして、その世界観が少し続いているようなB面はいい感じ。「ぼくの胸の天気図」がこの後どうなるかはわからないけど、でも「今日1日がまぶしけりゃいい」大学生が車持ってデートできる(というドラマ的な展開)は憧れましたねぇ。この後景気が良くなってバブル的になっていく、ドラマはいいところに住む男女が格好いいお酒飲みながらとか、いい車に乗って愛だ恋だ言ってるって、今思えばすごく贅沢な時間だったなって思うのです。明日も晴れるといいね!

Track:2 天気図
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村憲司

天気図
大江 千里
2013/7/17 1536770535


ガールフレンド
大江 千里
2013/7/17 1536770535

1983年08月25日 ガールフレンド

同じくデビューアルバム「WAKU WAKU」からの楽曲です。全て自作曲のアルバムは意欲作で、なかなかデビューが決まらなかったと何かで読んでいますが、それが楽曲のクオリティを上げていったんじゃないかなとも思います。セカンドシングルもシングルとしてのヒットを狙ったというよりは、こういう楽曲をやっていますよというプロモーションの面が大きかったようにも見えます。
ここも「クラスいちばんの美人」をどうやら横取りできそうなシチュエーションはなかなかクるものがありますですね。ガールフレンドでも抱き締めるんだなぁとか。ちなみにクレジットではコーラスをEPOさんがされているようですね。

Track:1 ガールフレンド
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村憲司

B面はうって変わったタイプでライブで盛り上がりそうです。大江千里さんらしいというか、デビューアルバムでここまで幅広い楽曲を作られていたんだなぁと改めて才能を感じますね。
大江千里さんの歌詞は、相手の姿というか情景が想像できるのです。「生成りのシャツ」ってそろそろ無印良品がシンプルな安さなんかを売りに出してきた時期に重なるのかなぁ。そこですごくケバケバしい方と別れていくみたいな。

Track:2 瞳きらきら
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村憲司

瞳きらきら
大江 千里
2013/7/17 1536770535


ふたつの宿題
大江 千里
2013/7/17 1536771277

1983年12月01日 ふたつの宿題

このあとセカンドアルバムに入る楽曲なんだけど、いやぁ、いい!大江千里さんの振り幅というか、もちろん歌詞も印象的だけど、曲も今まで聴いてきた楽曲とは一味違うな、新しいな!と感じることができました。多分リアルでラジオとかに流れているのを聴いたのがこの時期で、子供心に、なんか格好いいぞ!って思ったんですよね。それはたまたま北海道はラジオで良くかかっていたということもあるのかもしれないけど。
それにしても、今聞くと、当時の等身大のラブソング、そして、あまり「陽キャ」ではない少し誠実な、少し下心のある男の子をよく表しているような気がいたします。それを少し説明しているような歌詞が共感できるなぁって思うのです。

Track:1 ふたつの宿題
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村憲司

正直いうと全く大江千里さんのイメージにない曲ですが、こういう楽曲も作れる。ソングライターとしての大江千里さんの才能を強く感じます。楽曲提供も多くされていきますが、この振り幅ならどんな要望にも応えられるんじゃないかって思うのです。

Track:2 恋せよ シルビア
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村憲司

恋せよ シルビア
大江 千里
2013/7/17 1536771277


BOYS & GIRLS
大江 千里
2013/7/17 1536771277

1984年03月05日 BOYS & GIRLS

そうか、大江千里さん関西だったよなという、最初から「モータープール」でも、やっぱりこの曲は大江千里さんのスタイルになった楽曲と思いますし、この後に続く男性シンガーソングライターには大きな影響を与えたとも聞きます。
サビは間違いなく誰でも聴いたことがある、すごく大きく売れたわけではないのだけど、この年代を生きてきた人はみんな知っている。そんな楽曲であります。しかし、シングルとしてはオリコンチャートに入っていないのです。
この楽曲も入っているセカンドアルバム「Pleasure」は初めてオリコンチャートに入ることになります。

Track:1 BOYS & GIRLS
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村憲司

いやぁ、なかなかクる楽曲です。モテるぞ「何人パートナーとりかえた」ですからねぇ。でも、「あの時のあいつ」をもういちど気になっちゃうわけですが、いやはや、歌詞ちゃんと読まないと騙されちゃいますよ。でも、やっぱり当時の男女、そして、それが自分とは違う世界であっても、ちょっと憧れちゃう世界を見せながら。

Track:2 三人目のパートナー
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村憲司

三人目のパートナー
大江 千里
2013/7/17 1536771277


ロマンス (2022 Remastered)
大江 千里
1984/7/21 1628519529

1984年07月21日 ロマンス

デビュー2年目です。セカンドアルバムは注目されて、よくFMラジオでかかっていた印象があります。ご本人も多分その手応えを感じていたでしょうね。この当時、ご本人はどう思われていたかはわかりませんが、シンガーソングライターというより、少しアイドル的な感じで認識されていたような気がします。中高生がキャーキャーいう若いアイドルよりは少し大人な、20代くらいまでの女性がファン層として大きかったんじゃないでしょうか。その中で車でデートして、その先もあるという等身大な感じを強く受けたんじゃないかなぁって思うのです。

Track:1 ロマンス
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:小室哲哉

残念ながら配信されていない楽曲でありますが、これがいいんですよ!大江千里さん、本当にこの時期のシングル楽曲の配信を!配信を!
ちなみに小室哲哉さん編曲と少しデジタル的な感じもありますが、それもいいんです。この、好きな子になかなか近づけないけど、いろいろ妄想する感じがいいじゃないですか!

Track:2 思いたったら吉日
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:小室哲哉

十人十色
大江 千里
2013/4/10 1536763642

1984年11月01日 十人十色

CMでも使われたこの時期の代表曲です。この時期に若かりし頃を過ごしたら、誰もが口ずさめる楽曲だと思います。「僕を選んだこと後悔させない」こんな歌詞見たことない!と思いましたです。オラオラ男性が多い80年代の歌謡曲歌詞とは違う、少し謙虚な、そして実際にはすごい自信だ!なわけです。改めて聞くと、すごく練られて作られた楽曲なんだなぁと思うのです。

Track:1 十人十色
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:清水信之

そのB面曲、なんでしょうね、この切ない感じが、その経験があるわけでもなくても、どこかで心を締め付けています。実際の失恋はこんな感じじゃないんだろうと思いながら、どこか失恋も悪くないんじゃないかって思ってしまう悪い自分もいます。
ところで「ランドリエ」ですが東芝製の衣類乾燥機の名前からとられたとします。乾燥付きの洗濯機は今は珍しいものではないけれど、1984年に衣類乾燥機は洗濯機とは別に機器が必要で、なかなかの高級品。多くはコインランドリーに設置されていたんじゃないでしょうか。深夜のコインランドリーでシーツを乾燥させている間、別れが迫る横顔。陽と陰のようなこの感じが大江千里さんのファンを離さなかったんじゃないかなとも思います。

Track:2 真冬のランドリエ
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:清水信之

真冬のランドリエ
大江 千里
2013/4/10 1536763642


REAL
大江 千里
2011/2/23 1536763642

1985年03月06日 REAL

シングル曲としてもオリコン50位以内を獲得しています。ジャケットの応募券を送ると「メッセージカセット」があたるキャンペーンが行われて、ここでヒットさせようというレコード会社の思惑もありそうです。
今聞くと、少し説教くさいかもしれないけど、でも、このメッセージ性を高めた楽曲というのが当時の自分にも少し響いていて、大人って大変だなぁとかも思った楽曲でもあります。自分は今もリアルに激しく生きているのか(誰かの胸にもたれられることはないのだが・・・)。

Track:1 REAL
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:清水信之

いかにも当時のFMでかかっていそうな楽曲で、こんな曲をカセットに忍ばせてデートで聞くんだ!って健気な少年は思ったりするような楽曲でありましょう。こちらも、少し前の学生時代を思い出すわけですが、やっぱり海はデートよね。海見てるだけで三割増しに楽しいもんね。
ここまでの2シングル4曲が含まれるアルバム「未成年」はこの直後1985年3月21日に発売。オリコンアルバムチャートでは5位を記録しています。シングルでは上位にならないのでランキング番組ではなかなか紹介されないのですが、レコード店に通ったりラジオを聞く層には確実に浸透、このあたりからテレビだけを情報源にする人と、少し情報格差が出てきたのかなぁって思ったりもするのです。

Track:2 渚の ONE-SIDE SUMMER
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:清水信之

渚の ONE-SIDE SUMMER
大江 千里
2013/4/10 1536763642


フレンド
大江 千里
2013/4/10 1536763993

1985年11月01日 フレンド

このあと4枚目のアルバム「乳房」が12月4日に発売になります。この短い間にアルバムを制作して、海外取材もされます。そんな忙しい最中の楽曲であります。大江千里さんは基本的にアルバム内の楽曲をカットしている形ではありましょうし、レコード会社的にもシングルで売る気はあまりなかったとは思いますが、この楽曲もオリコン34位と上位を獲得しています。
逆を言えば、このような楽曲が上位を獲得できる。社会的な成熟というか、レコードを買って、ライブに行って、カセットで自分だけの世界で楽曲を楽しめる時代に近づいていく、大ヒットしている楽曲じゃなくても「私が好きだから」聞くという今に繋がる方向性ができてきた時期と合致したアーティストなのかもしれません。
「結婚」というワードに関しても新しい「思想」ということばも含めて、男女の関係性なんかも、もしかするとこのあたりから変わってきているのかなぁ。いや、それを正直に言えるようになってきたってことなのかな。

Track:1 フレンド
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:清水信之

ちなみにこのレコードの購入者特典として「ハンドウォーマー」をプレゼントするとしています。レコードの購入者プレゼントですから、そんなに高価なものではないとは思うので簡易カイロみたいなものなのかしら?ただ、購入者層が若い女性だったのかなぁという印象を持ちます。
そしてこのB面コンチェルトも少し前を思い出すような、そして今が順調であることの裏返しな、それは贅沢な悩みなのかもしれないけれど、それは平和な時代だったからこそでもあるような。そんな感情を覚えます。

Track:2 コンチェルト
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:清水信之

コンチェルト
大江 千里
2013/4/10 1536763993


コスモポリタン
大江 千里
2013/4/10 1536763993

1986年02月26日 コスモポリタン

1985年の雑誌取材で海外訪問したときに出会った方を歌ったとされています。シングルバージョンはすこしアレンジが違った記憶があります。
平和だからこそという恋愛模様だったりという歌詞から、そうではない場所では何を訴えるのかというものです。もちろんそれは抽象的で、直接的に何かを訴えることではありません。聴いた人がそれがなにかを調べてほしいとも思ったか。
今は目の前の機械で世界のどこへでも行けて、なんでも調べることができますが、それは行こう、調べようという気持ち、そして行動が必要であって、その障壁はとても高くなっているような、そんな気がします。そして、さらに、調べた内容が「正しいかどうか」も調べなければならないという難しさを感じます。

Track:1 コスモポリタン
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:清水信之

まだバンドブームには少し早い。でも、それを見越したような楽曲でしょうか。「バンドを作ろう時間を作ろう」そして、実はそれがもうできないこともわかっていたりする。それが忙しくて忙しくてというこの時代の若い人たちの代弁なのかなぁ。
なので、この時期に結成してデビューしたバンドて長くやってるよね。今も還暦の声聞きながら活動しているバンドは覚悟が違う。

Track:2 バンドをつくろう
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:清水信之

バンドをつくろう
大江 千里
2013/4/10 1536763993


きみと生きたい
大江 千里
2013/4/10 1536764096

1986年10月22日 きみと生きたい

このあと1986年11月6日に5枚目のアルバム「AVEC」を発売。CDの時代になって、より手軽に音楽が楽しめるようになっていく。そして、それを持ち歩き外で聞くことができる、車の中で簡単に聞くことができる。そういう時代背景で、アルバムが強いアーティストがさらに強くなるという時代にも思います。いくら簡便に持ち歩けるといっても1曲単位で持ち歩くのは面倒です。
1987年には日本武道館公演が開催され、その人気を確実なものにしています。
この楽曲もアルバムからの先行シングルですが、わざとキャッチーな楽曲を持ってきていないともいえます。むしろ、このような楽曲が求められていることをよく知っている本人と周りの意見とも言えましょうか。
楽して儲けるとか、周りがそう見えて、真面目な自分を呪うようなことは誰しもあると思います。そんななか、「真面目に生きているのに悩まないで」とそれを肯定してくれる歌詞はこの時期の特に女性の間では勇気づけられたのではないかと思うのです。

Track:1 きみと生きたい
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村雅朗

アルバムタイトルの曲、いやぁ、挑戦的な楽曲がここにいました。そして、やはり自分の国からは遠い存在になった「戦争」というものに目を配り、「贅沢な1980年代よ」とします。いえ、本当はどの時点でも私の国が戦争に巻き込まれる可能性は多々あって、それをさまざまな形で回避し続けた。それはわからなければならないのかもしれません。
もちろんこの歌詞に文句を言うのではなく、私たちが利便を享受してきて、その「生活」を維持するためにさまざまな人が努力してきたこと。それをこのあともできる限り続けていきたいこと。自分達の子供、孫の世代まで続けていきたいこと。

Track:2 AVEC
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村雅朗

AVEC
大江 千里
2013/4/10 1536764096


Bedtime Stories (2022 Remastered)
大江 千里
1986/12/1 1628519529

1986年12月01日 Bedtime Stories(12インチ)

12インチシングルは成功の証、なんとなくですが私はそう思うところがあって、音質の良い外周部を、それを高速になぞる45回転で再生できる12インチシングルは贅沢なレコードです。CDや配信の時代である今では考えられない話ではありますが、それがリリースできるというのはやはり特別な思いがあるんじゃないでしょうか。
しかも、B面も1曲!B面に複数曲入れて内周部を使わず、ちゃんとB面も1曲です。
クリスマス前に、普遍的な幸せを感じながら、自分にとって一番大切な人と過ごすことができる時間は、実はいつか終わるんだという逆説的な面もあって、こういう曲に弱いんだよなぁ。カラオケじゃ高すぎて歌えやしないけど。

Track:1 BEDTIME STORIES
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村雅朗

そして、12インチだからこその贅沢な時間の使い方なこういう楽曲を入れられるのもいいなぁ。間奏も豪華な感じがして、聴いてて幸せな気持ちになる楽曲なのであります。長い曲はラジオでかからないからファンへのプレゼントでもあるんですよ。
こういう恋愛に憧れて、そしてできなくて、なんとなく収まっている今が一番幸せで、そんな憧れた若い自分がいた少し不遇な気持ちでいた時代を思い出して、そして当時の楽曲を聴いている。それが一番幸せ。

Track:2 MAN ON THE EARTH
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:清水信之

MAN ON THE EARTH
大江 千里
2001/8/6 1536781894


YOU
大江 千里
2008/12/17 1536771086

1987年05月21日 YOU

こちらもこの時期の代表曲でしょう。少し早口なのは終電間際。そしてその電車に乗せたくない。その気持ち、その行動、それができたかどうかがその後につながる。うん、きっとそれができなかった残念さを感じている人がここにも一人います()
それにしても文字数が多くて、しかもサクッと終わっちゃうので、二度三度聴いて、ああ、そういうことかとわかる楽曲。いい!

Track:1 YOU
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村雅朗

うって変わったB面です。この曲も含まれる6枚目のアルバム「OLYMPIC」は大江千里さんの代表的なアルバムと言えましょう。ここで紹介しているアルバムジャケット、ああ、このアルバム、持ってたよ!見たよ!って方は多かったんじゃないかなぁ。
この国を思って、きっと何かを変えたかった。でも、きっと、それが意図したものではなかったでしょう。でも、この国は続いていく。きっといい方向に進んでいく。そう思いたいですね。政治的な曲を聞くと、毎度思うことです。

Track:2 夏渡し
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村雅朗

夏渡し
大江 千里
2013/7/17 1536771086


POWER
大江 千里
2001/8/6 1536781894

1987年12月02日 POWER(12インチ)

また12インチシングルの話です。3曲が含まれています。表題のPOWERも、どこか政治的な意志がある歌詞が散りばめられています。とはいえ、それを感じさせないような曲でカバーして、その方向性にならないような配慮があるような、そんな感じもします。
そして、きっとそのような話をしても、相手はそこに興味がない。そんなことでもありましょうか。なので伝え続けるしかないのです。
それにしても、バブルの最中であります。その中で目の前の人とどう過ごしていくのか?これは大事なことです。求めすぎない、

Track:1 POWER
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:清水信之

配信のないB面の2曲、これは是非違う方法でも聴いていただければなと思います。少し浮かれた社会の中で、少し古い考えとか「土の臭いを取り戻すさ」という表現も含めて、何か変えずにいこう、変えていこうという意志のようなものを感じます。そして「今日が歴史になる」とこの曲を終わらせます。

Track:2 A DAY
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:清水信之

そして3曲目は、少し早口目に歌詞を詰め込んだ楽曲。大江千里さんらしいとも思いますので、こちらも是非。このデビューからの4年で形を作ったこともありましょうが、等身大で無理をしていない主人公と、そしてうまくいかないさまざまと、そして、きっとあのお金持ちじゃなくてもいいと思っていると彼女を信じたい気持ちと、でも、伝わらないもどかしさを。キラキラした世界の中で、キラキラできない人たちを鼓舞してくれる。そんな感じ。

Track:3 TORCH
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大江千里・the Hips

GLORY DAYS
大江 千里
1991/11/1 1536892724

1988年06月22日 GLORY DAYS

7枚目のアルバム「1234」はデビューから5年を迎える大江千里さんにとって「THE BEST ALBUM OF THE YEAR」も獲得した出世作となります。アイドル的な人気もありながら自己を表現し、セルフプロデュースしていくという中で転機になるアルバムだったように思います。その1曲目がこの曲です。
この時点というか、大江千里さんといえばと思い出す楽曲ではないでしょうか。直接的な「きみと出会えてよかった」という歌詞はやっぱり好きな人の前で歌いたいなぁって思う楽曲だと思うのです。私個人もここまで直接的なラブソングってそう思い出せはしない楽曲です。
過去を振り返っていた自分が「あの苛立ちが若さの全てと気づかずにいた」ってのはすごく重い言葉だなと今歌詞を見て思います。そしてそれを「GLORY」名誉とか栄光とかって言葉で表現するのって、すごく思いなとも思うのです。

Track:1 GLORY DAYS
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大村雅朗

B面はライブテイクです。配信されていませんが、アレンジは全く異なりますし、当時のライブの熱量なんかも感じられますので、機会があったら是非。
このライブテイクを聞いても、そのライブの楽しさとか、それにあわせて編曲を変えていることなどが判ろうというものです。うちの奥様は1990年台の大江千里さんのライブに何度か行っているようで、すごく楽しかった旨を聞いています。

Track:2 ロマンス(From the Olympic Torch Tour)
作詞:大江千里
作曲:大江千里
編曲:大江千里・The Hips

配信
SpotifyではベストアルバムSloppyJoe3が配信されているので、iTunesよりは1曲多く聞くことができます。今回改めて聞いていて、その才能も感じましたし、90年代の大ヒット時代を前に、さまざま葛藤しながらも自分のスタイルを確立していった様がなんとなくわかるような気がして、聞いてみてよかったです。
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