2024/05/16
歌謡曲が好き
もくたま特集
岩井小百合
80年代歌謡曲
楽曲紹介
岩井小百合さんのシングル楽曲を聴いてみる
目次
1983年01月12日 ドリーム ドリーム ドリーム
1983年03月08日 ドキドキハートのバースデイ・パーティー
1983年04月13日 いちごの片想い
1983年07月13日 恋 あなた し・だ・い!
1983年11月16日 水色のラブ・レター
1984年03月01日 早春メモリー
1984年05月15日 パラレルガール
1984年09月05日 そっとさよなら
1985年04月21日 恋のアメリカン☆パトロール
1985年07月21日 とまどい
1985年12月05日 涙のシルエット
1987年07月05日 涙に天使
配信
今週のもくたま特集は先日サブスク配信が開始された岩井小百合さんを特集します。
岩井小百合さんは横浜銀蝿のみなさんのマスコットガール的に「銀蝿の妹」ってキャッチコピーでデビューされます。可愛い子の背後には怖そうなお兄様方がついている感がありましたね。ポニーテールが可愛い感じでございました。
デビューから1年も経たずに1983年9月24日、日本武道館での「ファースト」ソロコンサートを成功させて一気にスターダムに登ります。このときのライブアルバム「岩井小百合in武道館」もサブスク配信が行われていまして。これが当時の雰囲気がよくわかります。それにしても最初のコンサートが(新曲発表会とかは除いてですが)武道館とはすごいことで、15歳1ヶ月でのソロコンサートは現在も日本武道館史上最年少記録のはずです。
まず、今回、シングルを聞く前に、このライブアルバム「岩井小百合in武道館」を聞いて、15歳の岩井小百合さんを感じてみようと思います。最初の「ドリーム ドリーム ドリーム」は流石に緊張で声が上ずってる様子がありますが、MC挟んで次の「いちごの片想い Part II」ではもう堂々と歌っています。もちろんある程度「いじっている」とは思いますが、90年代以降のような修正は難しいとも思いますので岩井小百合さんの歌唱力が15歳というこの時期でも完成されていたことがわかろうというものです。
多分生バンドとしての横浜銀蝿のみなさんも一緒に出演していると思いますので、特に銀蠅一家メドレーは楽しそうに歌っておられます。この時点で発表されているのはシングル4枚とアルバム1枚のみで曲が限られて10曲ほどの内容ですが、親衛隊の笛での応援やコールも含めて、当時の熱を存分に感じることができます。
アーティスト検索:岩井小百合
https://www.thursdayonion.jp/search.php?aid=GDMx%2BjX2Yyf6KQpzOTRyCA%3D%3D
それではそのファーストシングルから聞いてみましょう。1983年岩井小百合さんは5枚のシングルを固めて出しておられます。
1983年01月12日 ドリーム ドリーム ドリーム
デビュー曲は横浜銀蝿のメンバーTAKUさんの楽曲。TAKUさんといえば三原順子さんの「だって・フォーリンラブ・突然」などの楽曲提供があります。デビュー曲らしいキャッチーな、そしてテンポの速い展開の楽曲は楽しいですね。
デビュー曲らしいキラキラ感と疾走感があって、そして幼い大人を想像する恋を描くだけ、なんか無理に子供に大人っぽくしないだけでもいい!って思うのです。「泣きベソもかわいいよBABY!」くぅぅぅ!
Track:1 ドリーム ドリーム ドリーム
作詞:TAKU
作曲:TAKU
編曲:馬飼野康二
Track:2 I Love Myダーリン
B面はやはり横浜銀蝿のメンバー嵐ヨシユキさんの作詞、アキ&イサオの作曲ですアキ&イサオは佐藤明彦さんと上村功さんのお二人で横浜銀蝿のサポートメンバー等であった方のはずで、1984年のアニメ「南極物語」のテーマ曲としてアキ&イサオ名義でのレコードもあります。
これが前奏から格好いい曲なのですよ。そして面白いというか、次々に畳み掛けるような感じがすごくいい!「ビーチボーイズ聴いて 茅ヶ崎 葉山」ですよ。うん湘南!
作詞:嵐ヨシユキ
作曲:アキ&イサオ
編曲:馬飼野康二
I Love Myダーリン 岩井小百合1983/1/12 1741665958
そしてファーストシングルの裏ジャケにはもうセカンドシングルの予告が。2ヶ月も経たない3月9日発売!と予告しています。
1983年03月08日 ドキドキハートのバースデイ・パーティー
3月9日と予告されていましたが、1日早く発売になったようです。
横浜銀蝿のメンバー翔さんJohnnyさんの楽曲です。これがアイドルアイドルしててすごくいいですね。コールが最初から入っていますからファンはこれに合わせてコールすれば、あなたも親衛隊私も親衛隊です。少し舌っ足らずな感じで歌う小百合ちゃんも可愛いですが、「恋人いるの?」と野太くコールするのもいい。ちなみにBackground Vocals:銀蠅一家とちゃんと記載されています。それも含めて頭に残ってお風呂入りながら「さゆりちゃーん」って言いたくなる。
Track:1 ドキドキハートのバースデイ・パーティー
作詞:翔
作曲:Johnny
編曲:馬飼野康二
Background Vocals:銀蠅一家
B面は「初恋」正統派のアイドルソング!って感じの楽曲で、こちらはこちらで14歳の等身大の感じがすごくいいです。いかにもな歌詞だけど「初恋の橋」って表現はあまり他で聞かないような気がします。
裏ジャケットには全国7会場9公演行われた「銀蝿一家祭」と岩井小百合さん武道館公演の告知が掲載されています。1月のデビュー当時から武道館を押さえていたとすればすごいことですよね。
日本武道館はコンサート会場として借りるということについて特段公表していません。では、どのような手続きでここでコンサートを開くことができるのかを解説された記事があります。
デイリーポータルZ 予算は○○万円!? あこがれの日本武道館ライブをやる方法
https://dailyportalz.jp/kiji/how-to-do-live-performance-at-Nippon-Budokan
1983年当時だと、さらに厳格だったんじゃないでしょうかね。それにしても当時も同様の仕組みだったとすれば、デビュー前のアイドルを武道館の方が審査した話になるんだけど、実際は1982年までにすでに3回日本武道館公演を成功されている横浜銀蠅の実績があってこそなのかもしれません。
Track:2 初恋
作詞:竜真知子
作曲:亀井登志夫
編曲:馬飼野康二
初恋 岩井小百合1983/3/8 1741669188
ちなみにわずか1ヶ月で発売されるサードシングルの告知もちゃんとこのレコードジャケット裏に記載されています。この3部作、そして日本武道館公演は彼女のデビューからのプロジェクトという感じだったんでしょうかね。その計画性とかが垣間見えます。
1983年04月13日 いちごの片想い
そして3枚目のシングルは少しだけハード目にいちごのの片想い。このキャラクターをちゃんと固定してフラフラしない感じが計画性があるというかプロジェクトな感じがします。しかし、その中でも楽曲の幅を持たせているので聞き飽きない、ファンも短い間に3枚買っても失敗したと思わせない感があるような気がするのです。捨て曲がないってやつですね。
Track:1 いちごの片想い
作詞:竜真知子
作曲:馬飼野康二
編曲:馬飼野康二
さて、そのB面は世界観が続くパート2です。岩井小百合さんはこの時点でしっかり歌っていて、歌唱力はきっちりあったことを思わせます。この楽曲は武道館コンサートでも歌われていますが、すごくいいなぁと思わせてくれて、この曲があることでアクセントになっている感じありますね。この2曲でちゃんと物語になっているのがいいんです!
Track:2 いちごの片想い Part II
作詞:竜真知子
作曲:馬飼野康二
編曲:馬飼野康二
いちごの片想い Part II 岩井小百合1983/4/13 1741668999
とうとう武道館チケットがこの4月29日から発売。そして7月にシングルとアルバムが発売になることも告知しています。デビューから忙しかったんじゃないかなぁと思わせてくれますし、それは解散近い銀蝿さんもいっしょですからねぇ。しかし、そういう勢いというのも大事であったのでしょう。
1983年07月13日 恋 あなた し・だ・い!
4枚目のシングルの発売直後にファーストアルバム「銀蝿一家中学3年7組いわいさゆり」を発売。
そして、ファーストシングル以来のTAKUさんの楽曲です。やっぱりTAKUさんの楽曲のキャッチーさと面白く惹きつける歌詞は一味違います。「キ・ラ・イ」って言われても可愛いからいいや!って思っちゃう。やっぱりさ、「ヒ・ミ・ツ」も気になるしさ。歌詞カードにはTAKUさんのイラストがあって、そういう才能もあるのねと、嫉妬しちゃうやつです。
Track:1 恋 あなた し・だ・い!
作詞:TAKU
作曲:TAKU
編曲:馬飼野康二
ここで本人の作詞作曲の楽曲を持ってくるのも驚くところ。ちょっと悲痛に「いけないのですか?」と言われると、やっぱりおじさんは切なくなっちゃうのです。この歌詞が本心かどうかは知る由もありませんし、この歌詞も補作はあるとは思いますが、大人っぽいしちゃんと歌詞になっています。その才能があったってことですし、アルバムにすごく期待が持てます。
Track:2 いけないのですか?
作詞:岩井小百合
作曲:岩井小百合
編曲:馬飼野康二
いけないのですか? 岩井小百合1983/7/13 1741667107
銀蝿一家祭にも岩井小百合さんが出演することも告知、本当にこの時期忙しかったんじゃないかなって思いますね。
1983年11月16日 水色のラブ・レター
デビュー年の総仕上げな5枚目のシングルです。アイドルは1年に3枚から4枚ということが多いわけですが、1月デビューの岩井小百合さんは新人賞の集計期間である夏までに4曲を発表して盤石な体勢。武道館コンサートを終えての2年目に向けての楽曲にやっぱり疾走感のあるこの曲を持ってきました。
お手紙が「電子」じゃない時代の手紙の返事が返ってくるまでの切ない気持ち、そしてその間に相手が心変わりしたり、変わっていってしまうかもしれないという今のようなスピード感がない時代らしい楽曲だなと思うのです。
Track:1 水色のラブ・レター
作詞:竜真知子
作曲:鈴木キサブロー
編曲:馬飼野康二
そのB面も少し秋を感じながらミルクティという少し大人な飲み物がふたつ。その切なさを感じる楽曲も歌えるという意思表示でもありましょう。「しぐさが違う 笑顔が違う」うん、そういうオマージュ。それをうまく混ぜてやっぱりプロの作詞家って選ぶ言葉が違うなぁって思うのです。
Track:2 もう一度LOOK AT ME
作詞:竜真知子
作曲:鈴木キサブロー
編曲:馬飼野康二
もう一度LOOK AT ME 岩井小百合1983/11/16 1741666395
武道館ライブのライブアルバムを12月に発売、その直前にはミニアルバムも出されて、最高潮でございます!そして、1983年12月31日に横浜銀蠅の最後のコンサートが開催され解散します。岩井小百合さんはこのあとはレーベルとしては嵐レコード所属として活動を継続し、1月4日には急遽日本青年館、そして名古屋大阪での「お正月コンサート」も行なわれます。
早春メモリー 岩井小百合
1984/3/1 1741667011
1984年03月01日 早春メモリー
早春に少し切ないメロディでの楽曲です。「別れてはじめて 愛の何かを知る」16歳にまだなっていないんじゃないかしら。ただ、その切ない曲なのですが本当に声が可愛くて、歌はすごく上手いのに少しその切なさが伝わりにくくて、その辺りが難しい選択でもありましょう。
Track:1 早春メモリー
作詞:有馬三恵子
作曲:鈴木キサブロー
編曲:矢野立美
「改札口で君のこと〜」じゃないけど、駅でまちぶせはこの当時メジャーなことでしょう。手編みのベストは渡しそびれて、でも「わたしだけのものにしたいボーイフレンド」ですから、楽曲のおとなしさよりかなり激しい楽曲なのであります。2番じゃ「私だけに燃えさせたい」「いつか悔やむ時がきても」ですもの。
Track:2 ときめきの季節
作詞:有馬三恵子
作曲:鈴木キサブロー
編曲:矢野立美
ときめきの季節 岩井小百合1984/3/1 1741667011
1984年05月15日 パラレルガール
本人主演のテレビドラマ「クルクルくりん」(ジャケ裏には「クリクリくりん」と記載)エンディングテーマです。元が漫画原作ですので、すこしアニメ主題歌系な感じがいたしますね。
Track:1 パラレルガール
作詞:とりみき
作曲:三木たかし
編曲:鷺巣詩郎
さて、B面ですが、近い未来、彼女が20歳を過ぎるであろう1990年を思う感じで歌わせたのかしらね。この感じの楽曲は好みで毎度言いますがドライブの片隅に入れておきたいなぁって思ったりします。やっぱりデートは海に限ります()
そして昔の恋を思い出して、波の音を聞きながら物思いに耽るのです。
Track:2 IN THE SUMMER OF '90
作詞:とりみき
作曲:三木たかし
編曲:鷺巣詩郎
IN THE SUMMER OF '90 岩井小百合1984/5/15 1741667271
2枚目のスタジオアルバム「Fairy, Sayuri」を7月25日に発売。3枚目のアルバム「ロマンティック★ストリート」は11月5日と短い間に発売します。この時期とても忙しかったんじゃないかなぁ。
1984年09月05日 そっとさよなら
2年目の楽曲は少し大人を感じさせる曲を最後に持ってきました。少しフォークを感じさせるような楽曲に対して、やっぱり声は可愛くて、可愛いなぁって終わっちゃう感じがあります。今度はジャスミンティが出てきました。やっぱり都会の子は違うなぁ。小洒落た紅茶はなかなか田舎の子供には縁遠かったですね。
この曲あたりからどうしても勢いが落ちてしまって、なかなかラジオでもかからず、聞く機会はなかった楽曲ですが、今聞くといいじゃないですか!
Track:1 そっとさよなら
作詞:竜真知子
作曲:大原健二
編曲:矢野立美
やっぱり、この感じの楽曲の方が本人の声質にいいような気がいたします。「一度だけの少女期」って意味深に歌い、「おとなしいあの娘さえ彼ができたって」ってくらいなので、やっぱりこの時期の若者は恋ですよ。草食系とかって言葉さえ聞かれない昨今ですが、やっぱりこの時期ガツガツしていますね。まぁ、楽曲の中だけだったのかもしれませんが。
Track:2 少女期
作詞:竜真知子
作曲:小田裕一郎
編曲:矢野立美
少女期 岩井小百合1984/9/5 1741678859
1985年04月21日 恋のアメリカン☆パトロール
3年目でありますが、残念ながらこのあと岩井小百合さんの曲はオリコン100位以内に登場することはないのです。ファンは目移り、いつまでも同じアイドルを応援してくれないのかもしれません。そう思うと現在のアイドルは大ヒットするグループはあまりいなくても、長く活動できるグループが多いのはファンが「推しは増やすもの」となってるのが大きいのかな。
「FBI捜査をするゾ」「CIAつかまえちゃうぞ」「HIP胸の気まぐれを」うーん。ちょっとコミックですが、ちょっとファン層と合わなかったのかなぁ。
Track:1 恋のアメリカン☆パトロール
作詞:岩里祐穂
作曲:馬場孝幸
編曲:鷺巣詩郎
どちらをA面にするかと言われたらこちらの方がいいんじゃないかなぁとか思ってしまう、情景が浮かんでいい曲だと思うのです。少し大人っぽく、そして少しだけ色気を出していきたい。そんな思惑もあったのかなとも思いますが、ちょっとアイドルのイメージと変わりすぎてファンがついていきにくかったのかなぁ。でも、何かのタイアップがかかっていると違ってきそうな楽曲ですよね。
Track:2 シネマのような物語
作詞:岩里祐穂
作曲:岩里未央
編曲:鷺巣詩郎
シネマのような物語 岩井小百合1985/4/21 1741673749
とまどい 岩井小百合
1985/7/21 1741678948
1985年07月21日 とまどい
ジャケットも少し大人っぽい10枚目のシングルです。「ボクは君のために生まれてきたんだね」言ってみてぇ(笑)ご本人の作曲、こんな感じの曲が書けるというのはすごい才能だと思うのです。もしかするとこの方向性で曲を書いていくと違った形になっていったかもしれない。
大平太三バンドはレッツゴーヤングのメインバンドで、この楽曲でもサックスのアレンジと格好良くて、いやこの曲早く教えてよと思うのであります。
「ボクは君なしで生きてはいられない」言ってみてぇ(笑)でも、聞かれていませんがワタシは大好きな貴方をそう思ってるんですよ。
Track:1 とまどい
作詞:荒木とよひさ
作曲:岩井小百合
編曲:大平太三バンド
パトリシア ミキとはどなたなんでしょうね?もしかすると岩井小百合さんの変名でしょうか。ここでしか検索されません。
そして、夏の海を思わせるこの曲はいい!車に備えておきたいです。この曲を聞けたのは今回の大収穫。聴いて損はありません。
Track:2 マリンブルーに恋して
作詞:荒木とよひさ
作曲:パトリシア ミキ
編曲:大平太三バンド
マリン・ブルーに恋して 岩井小百合1985/7/21 1741678948
1985年12月05日 涙のシルエット
ジャケットも冬っぽく、そして少し大人っぽい小百合さん。この楽曲でも作曲をされています。聴いてて、歌詞を目で追いながら、なんか切なくなりつつ、やっぱり普遍的なラブソングは、どこか経験や記憶をくすぐっていくんですね。そのなかでもやっぱり素直な楽曲というのはすーっと入ってきてしまって、たまになんでこの曲で?ってほど心を動かされてしまう。少しだけ声も大人になって、いい楽曲です。なかなか当時聞く機会はなかったと思うので、今改めて出会えてよかったな。そう思います。どんな出会いでも出会うのが遅いってことはないんです。
Track:1 涙のシルエット
作詞:三浦徳子
作曲:岩井小百合
編曲:戸塚修
そして三浦徳子さんの大人の世界をやはりこともなげに(?)曲に載せる岩井小百合さんはやはり素晴らしいと言わざるをえません。予想だにしない楽曲が出てきたなって思うんです。もちろん才能をわかっていたから書かせて採用しているわけでしょうから、当時、なかなかこの方向性で活動が難しかったとはいえ、なんか残念さも感じます。高音の伸びやかな声も魅力的です。
Track:2 シャワーを浴びた後で…
作詞:三浦徳子
作曲:岩井小百合
編曲:戸塚修
シャワーを浴びた後で… 岩井小百合1985/12/5 1741666864
1986年3月に4枚目のアルバム「Naturally」を発売します。このアルバムがものすごく意欲的で、ご本人の作詞、または作曲曲が6曲、吉田美奈子さんやタケカワユキヒデさんなども作家陣として固めている、多分聴いたら驚くアルバムです。すごくいい!そして、シングルとしては1年半間が開きます。
涙に天使 岩井小百合
1987/7/5 1741684873
1987年07月05日 涙に天使
1987年、岩井小百合さんはミュージカル「小公女セーラ」の主演としてステージに立ちます。最近のインタビューではこの時期に東京ディズニーランド内で一緒に遊具に乗ったボーイフレンドを突発性の病気で失なっておられたことを話しています。新たな活動を行うこと、そしてはじめてのデートでその恋人、ボーイフレンドを失くすという、非常に辛い想いもされている。この楽曲はその前の録音ではありますが、楽曲が少し鼓舞しているようで、そんな背景を思いながら聞くとまた違った印象も持ちます。
Track:1 涙に天使
作詞:松本一起
作曲:国安わたる
編曲:入江純
1987年といいますと、毎度ガールポップの方が出てくる時期ですので、この方向性が続いていくならば違った結果もあったかもしれません。とはいえ、ジャケットはミュージカル「小公女セーラ」関係で可愛いピンク色で、こんな楽曲が隠れているなんて想像もできませんでした。なんだよすごくいいじゃないか!そして、こちらも前向きに鼓舞しながら「昨日よりも明日よりも瞬間(いま)が大切」そう。いま。いまが大切で、今やっていることの結果が未来の自分に返ってくる。ワタシも頑張ろう。
Track:2 CRYSTAL HEART
作詞:松本一起
作曲:Frankie T.
編曲:入江純
CRYSTAL HEART 岩井小百合1987/7/5 1741684873
配信
多分2024年5月よりシングル12枚とスタジオアルバム4枚、ミニアルバム4枚、ライブアルバム1枚の全ての音源がサブスク解禁されました。これは凄いことなのですが、キングレコード公式や私が情報源としているナタリーなども含めて全くというほど記事になっておらず、たまたま検索したらヒットしたという形で気がついた形になります。
それも含めて、もちろん期待していた人も多かったはずなのですが、なかなか記事になったりしない、それが表に出てこない感じがなんとも残念なことであります。
いつもはここで終わりなんだけど、ちょっとだけ書き足したいな。1983年年末のレコード大賞です。この年の新人賞としては
・岩井小百合(4枚38万1000枚オリコン集計シングル売上枚数。以下同)
・大沢逸美(3枚4万1000枚)
・小野さとる(オリコンチャートイン記録なし)
・桑田靖子(3枚5万8000枚)
そして、最優秀新人賞を獲得した
・THE GOOD-BYE(2枚16万5000枚)
なのですが、選考委員的に岩井小百合さんがどれだけヒットしていても、それは横浜銀蝿という正直あまり委員的に気乗りしないグループがバックであるというのが気になったのか、まぁ、票がどうなったのかはわからないけれど、実際この年に武道館コンサートを開くほどの人気と、そしてレコード売上的にも、岩井小百合さんが獲得しても不思議ではなかったなとも思うのです。
当時は他にも音楽祭が各テレビ局にありました。岩井小百合さんは日本テレビ音楽祭で最優秀新人賞を獲得、TBS以外の民放局が主催する日本歌謡大賞では最優秀新人賞が2組選ばれますので、ここでも岩井小百合さんとTHE GOOD-BYEが選ばれています。この年はテレビ東京で放送されたので、北海道在住の私としては全く記憶がないです。
それにしても、岩井小百合さん、その実績に対して評価がすごく低く感じたりもします。なかなか昭和アイドルを特集するような番組でも取り上げられません。サブスク解禁というこれを機会に、ぜひ聞いてみてくださいね。今のアイドルに続くコール&レスポンス的な楽曲の走りだと思いますし、等身大なアイドル像なんかも今に続く感じがします。特に武道館コンサートのライブアルバムは必聴です。すごくいい!