木曜日のタマネギ

ソロデビュー

もんたよしのりさんは1971年にソロアーティストとしてデビューしています。4枚目のシングルはもんた頼命名義のシングル「どこへもゆきたくないな」とアルバム「Horizon」で、この2枚だけは配信されており、もんた＆ブラザーズ前の楽曲の一部を辿ることができます。

もんた＆ブラザーズ後のソロ楽曲

当サイトでは「お前が好きやねん」以外の楽曲登録がまだされていませんが、7枚のシングル、4枚のアルバムを出されています。
ソニーから出された1990年の「ON THE BORDER」、1991の「ハレルヤ」は配信されています。

そしてアルバムとしては33年ぶりとなる「ニューアルバム」です。ライブ活動を精力的にされていて、楽曲もレコード・CDという形では出されていなかっただけでお元気であったと信じて疑っていませんでした。

01. Calling you

のっけから格好いい！この1曲目最初の部分だけで、すっかり気に入りました。
「お前の心のど真ん中に　ありったけの願いをこめて」歌詞がとても鼓舞してくれます。ちょっと滑舌は悪くなったかなとは思いますが、そのパワフルな歌声は健在でした。もうこの歌声を生で聴くことはできないのか。それはすごく寂しいことですが、このアルバムを残してくれたことに、そして発売をしてもらえたことに感謝しています。本当にいい！

03. それがサイン

直接的に「道は必ずどこかにある　諦めるな投げ出すな」こんなことを言ってくれる大人が今は少ないかもしれません。
誰もが楽しく光を感じて生きていけるわけではないです。闇のなかから明かりを求める。当たり前ですが、教えてくれない。きっと人生をかけて探していくのだと思います。なんだろう。もちろん何かを案じていたわけではないですが、それが人生の最後だと寂しいですよね。

05. 昭和生まれはシブトイデ!!

昭和生まれはすでにいい大人。大人になったらもう少し落ちつくはずと思ってたけど、でも今も新しい面白いことを探し続けて、まだまだ負けませんよ！って若い人を少しだけ諭すのです。俺らの世代は手強いぜ♪
そして、やっぱり自分達は少しでも規範にならないと。もう少し頑張んないとなぁって鼓舞されるんです。あんなオッサンになりたいと言わせてやりたいな。そしていうのさ「お前はお前の道を行け！」って。

07. 負けんとこ

そう思ったら次の曲が「負けんとこ」でしょ。本当に聞いてる人を見てるんじゃないかというセットリスト。
何故こんなに鼓舞してくれるの？何故こんなに応援してくれるの？見ず知らずの人に、わかるよではなく、大丈夫さと言い切ること。それを無責任というのは簡単。でもね、年齢を重ねると、なんとかなっちゃうんだよなって笑顔で大丈夫って言えるのかもしれないな。
こんな仕事してたって新しいことは難しい。でもね、置いてかれないよ。もう少し頑張ってるから。

09. 愛しき日々よ

ずっと鼓舞してくれるアルバムですが、でも曲を聴いているだけで、よく歌詞を聞かなかったところで、それでも少し元気が出るような気もするんです。
子供の頃、きっと本当は守られていた自分を思い出して。たまに一人で出かける時、知らない街で子供たちが遊んで、団地から夕食の匂いが漂うようなそんな普遍的な日常。それがなかなか見えなくなってきている昨今です。
時代は変われど、子供は宝。そして季節は巡るのでしょう。

11. グッドバイブレーション

「誰の心にもある一番キレイな深い場所に　この声が響きますように」しばらく胸を掴まれて、離してくれませんでした。音楽って素晴らしいなんてチンケな言葉じゃ伝えられない。いい音楽ってどういう音楽なんだろうか？きっと心を震わせるかどうか。それなんだと思うんです。ライブで聴きたかったな。

13. Goodbye Brother

この楽曲を作ったときに、本人はお亡くなりになることを想像していたのかしら？でも、人生の終わりの時期というのはどうしても見えてくるわけで。このあと70代80代でどういう楽曲を作ろうかと思っていたんじゃないかと。

その中で「どうせ３、4年も過ぎていけば　なんもかんもみんな　今とは大分違う風に変わってるはずさ」そして「次から次へと仲間が　天国に召されてく」と嘆くのです。

もんたさん、早すぎですよ。もう1枚あなたのアルバムが聴きたかった。子供の頃に見たあなたは格好良かった。どうしてあんな声なんだろう？って思って、そして、少し大人な楽曲に大人に憧れた。

そしてこのアルバムで、大人を鼓舞して、子供が見ていた格好いい大人を演じてくれた。そして格好いいままに行ってしまった。このアルバムは、もっといろんな人に聞いてほしい。あまり若い人には受けないかもしれないけど、でも、きっと、あなたの志はわかってもらえて、そしてあなたの声を通じて語りかけてくることがちゃんと伝わるとも思うのです。

亡くなったから聞いてみましたってわけではないけれど、もんたさん、お亡くなりになる前にレコーディングされてたのかと軽い気持ちで再生して、あまりに衝撃が大きくて。ある意味このアルバムは傑作です。本当に一人でも多くの方に聞いてほしい。そんなアルバムです。私の拙い文なんかより一度再生すると雄弁に語ってくれるはずですから。