2023/02/08 歌謡曲が好き 70年代歌謡曲 80年代歌謡曲 楽曲紹介

雪で汽車は止まりますか?


目次
  1. 鉄道唱歌
  2. なごり雪 イルカ
  3. 雪娘 チェリッシュ
  4. 北の宿から 都はるみ
  5. ひとり旅 いしだあゆみ
  6. 街の雪 太田裕美
  7. コスモス通信 斉藤由貴

当地札幌でありますが、2月1日から2日にかけて暴風雪が見込まれ札幌圏のJRは夜間と翌朝の全ての列車の運転を取りやめまして、批判も多かったようであります。
普段はJR通勤のワタシも地下鉄やバスでの通勤に切り替えますが、早朝から雪かきが大変だったというのはありますが、通勤自体は思ったほどの混乱も無く無事に済んでおります。札幌の都心部はそれほどの大雪にならなかったものの郊外部は風で雪が飛ばされて特定の場所に多く積もる吹きだまりができるなど、歩くのも大変な猛吹雪になりました。


さて、歌謡曲の世界で、前回も大雪で鉄道や車が動かないことを歌詞にした曲をいくつか紹介しました。今回はその鉄道に絞って、雪の情景と「汽車」の曲をいくつか紹介しましょう。

鉄道唱歌 東海道編 (5番まで)
ダーク・ダックス
2008/5/21

鉄道唱歌

なにより明治時代の1900年(明治33年)につくられた鉄道唱歌、しかも最初に作られた「汽笛一声新橋を~」の東海道編に既に雪が登場します。
「右は高輪泉岳寺 四十七士の墓どころ 雪は消えても消えのこる~」高輪、いまでしたら「高輪ゲートウエイ駅」で雪が出てきました。たしかに年末といえば忠臣蔵など大型時代劇という印象もございますね。ちなみに1702年(元禄15年)12月14日に吉良邸に討ち入りをしたわけですが、その当日に雪は降っていなかったものの前日の雪が積もっていた。これにより足音が消され討ち入りが成功したとされています。
ちなみに12月で東京に雪?となりますが、新暦に直せば1月30日ですから、ちょうど今時期であります。首都圏でも10cmほどの雪は毎年この時期に積もることがありますね。



なごり雪 (2021 Remaster)
かぐや姫
1974/3/12

なごり雪 イルカ

伊勢正三さんの作詞作曲、イルカさんでヒットした「なごり雪」は春先の別れの季節の雪。
「汽車を待つ君の横で僕は 時計を気にしてる 季節はずれの雪が降ってる~」はあまりにも有名なフレーズです。
伊勢正三さんもインタビューなどで答えているとおり、正確な「雪」の名称ではないのですが、ときたま新聞記事の見出しなどで見かけるフレーズでもあります。

おや、なごり雪-道央、道南冷え込む
1992/04/12 北海道新聞
>函館、桧山管内江差町など道南でも雪やみぞれが降り、函館市内の観光名所では、本州方面から訪れた行楽客らが肩をすくめる姿が見られた。

北海道でも4月を過ぎますと雪が降ることは希ですが、まだ峠などは5月の連休頃までは雪が降ることもありますね。
さて、2013年に日本気象協会が発表した「現代日本の季節感を表した「季節のことば36選」」に「なごり雪」が選ばれます。3月別れと「なごり雪」ですね。

季節のことば、もうすぐ風薫る 気象協会が発表、36選「親しんで」
2013年04月26日 朝日新聞
 ■季節のことば36選(7月のことばが四つのため全37個)
 1月 初詣、寒稽古、雪おろし
 2月 節分、バレンタインデー、春一番
 3月 ひな祭り、なごり雪、おぼろ月
 4月 入学式、花吹雪、春眠
 5月 風薫る、鯉(こい)のぼり、卯(う)の花
 6月 あじさい、梅雨、蛍(ほたる)舞う
 7月 蝉(せみ)しぐれ、ひまわり、入道雲、夏休み
 8月 原爆忌(広島と長崎)、流れ星、朝顔
 9月 いわし雲、虫の声、お月見
10月 紅葉前線、秋祭り、冬支度
11月 木枯らし1号、七五三、時雨
12月 冬将軍、クリスマス、除夜の鐘

紹介するのは伊勢正三さんのライブテイク。


雪娘 チェリッシュ

1980年のNHKみんなのうたで流れていた曲になります。チェリッシュが歌い、童謡でよく見かけます柴田陽平さんが作詞、三枝成章さんが作曲です。三枝成章さん日テレ番忠臣蔵のテーマソング作者じゃありませんか。

NHK みんなのうた - 雪娘
https://www.nhk.or.jp/minna/songs/MIN198002_04/

あんまり資料が無くて配信などもされていないのですが、ちょっともの悲しくて、冬になると思い出すのは幼少の記憶でしょうね。


北の宿から
都 はるみ
1975/12/1

北の宿から 都はるみ

誰もが口ずさめる大ヒット曲であります「北の宿から」です。阿久悠さん、小林亜星さん、そして都はるみさんの代表曲になりましょう。
「吹雪まじりに汽車の音~」は2番の歌詞になります。1975年当時のお宿はあまり立て付けがよくなさそうです。駅の近くの宿を取ると、夜中に意外な列車の音で起こされたりしますね。

個人的にはB面の「風の噂」が未練がましくて好きだったりします。


ひとり旅
いしだあゆみ&ティン・パン・アレイ・ファミリー
2007/4/17

ひとり旅 いしだあゆみ

あくまで個人的に歌手である「いしだあゆみ」さんが凄く好きでありまして、1977年に「いしだあゆみ&ティン・パン・アレー」名義で発売した「アワー・コネクション」の中の一曲であります。なお、2015年にシングルとして発売された「私自身」のB面にも入っています。
ティン・パン・アレーには細野晴臣さん、鈴木茂さん、林立夫さんと凄いメンバーが参加、そしていしだあゆみさんがいいのですよ。
「汽車の窓には夜明けの海や 屋根になごりの雪の色 悲しい声が聞えてきます~」ここもなごり雪であります。このアルバムは本当に素敵なので、是非。ああ、配信の時代で良かったと。



街の雪
太田裕美
1978/12/5

街の雪 太田裕美

太田裕美さんの1979年のアルバム「海が泣いている」の1曲です。松本隆さん作詞、筒美京平さん作曲で「SILENT CITY」と英語タイトルがつけられています。太田裕美さんの楽曲では少し珍しい、演歌、歌謡曲を感じる楽曲になっています。男性目線で「別れを思いとどまる」というのは凄く珍しくて、最後は汽車の切符を破いて紙吹雪にします。

それにしても、声が素敵な太田裕美さんだからこそもあるのか、実験的な曲だったり、悪く言えばおもちゃ的にバラエティに富んだ楽曲を用意するなぁと思うのであります。


コスモス通信
斉藤由貴
2008/7/16

コスモス通信 斉藤由貴

カタカナ4文字+通信って、ワタシの幼気な頃の記憶だとアダルトビデオの紹介雑誌とかのイメージではあります。まだパソコン通信も怪しい時期ですかね?
この曲が入っている「ガラスの鼓動」は斉藤由貴さんの2枚目のアルバム、1986年の発売です。「土曜日のタマネギ」「初戀」「情熱」と聞かせたA面が終わってひっくり返した1曲目。作詞は松本隆さん、作曲は来生たかおさんです。
いかにもなアイドルのアルバム曲なのだけど、やっぱり切なくなるのは斉藤由貴さんの声なのかもしれません。冬前の秋の「気持ち」の部分。秋桜を自分の写真の隣に置けという彼女の気持ち、雪の降る地方の人は知っている、雪が全て覆い隠す。春に見たくないものが出てくるまでは。


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